研究課題/領域番号 |
18K17170
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北本 江梨奈 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40760476)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | dual energy CT / 頭頸部 / 顎顔面領域 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、顎顔面領域に低濃度造影剤対応のdual energy CTプロトコールを確立し、緻密な造影剤変化量を利用した薬物動態解析を行い、顎顔面腫瘍およびリンパ節転移の診断精度を向上させることである。 前年度確立した撮影プロトコールを基に、今年度は実際に臨床症例の蓄積を行った。良性腫瘍(主に血管腫や血管奇形)や悪性腫瘍疑い症例をおよそ100例蓄積できた。胸腹部領域での報告同様、顎顔面領域においても軟組織疾患では dual energy CTの低エネルギー画像を使用することで造影コントラストが増強し、腎機能低下患者に対しては従来の半量程度まで減量可能であることが示唆された。ただし、顎骨内など硬組織が混在する病変に関しては、ヨード・カルシウムの物質分別が不十分であり、さらなる画像処理が必要である。 また、今年度使用した二層検出器型 dual energy CTでは口腔内金属アーチファクトの低減効果が弱く、診断にさほど効果が現れない症例も多く見られた。このことに関しては、ファントム実験を交えて他社CTとの比較も検討中である。 次年度は、蓄積した症例の解析、論文化が主となる。また同時に、顎顔面領域に最適なCTA(CT Angiography)の撮影プロトコール確立を行う。顎顔面領域では顎動脈の描出が主となるため、頭部のCTA条件を基にファントム実験を行い、より最適な条件を検討する。その後、perfusion CT撮像プロトコールの決定、薬物動態解析へと発展させていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は症例蓄積を主としたため、ファントム実験を行う余裕がなかった。 次年度はファントム実験を主に行うため、遅れは取り戻せると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、顎顔面領域に最適なCTA撮影プロトコールを確立し、perfusion CTの導入へと繋げる。その後、臨床症例を蓄積する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験用の器具類購入がまだのため。次年度に購入予定である。
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