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2020 年度 実施状況報告書

Dual Energy CTを用いた顎顔面領域腫瘍の薬物動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K17170
研究機関九州大学

研究代表者

北本 江梨奈  九州大学, 歯学研究院, 助教 (40760476)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードdual energy CT / 頭頸部 / 顎顔面領域
研究実績の概要

本研究の目的は、顎顔面領域に低濃度造影剤対応のdual energy CTプロトコールを確立し、緻密な造影剤変化量を利用した薬物動態解析を行い、顎顔面腫瘍およびリンパ節転移の診断精度を向上させることである。
今年度も確立した撮影プロトコールを基に、臨床症例の蓄積を継続中である。新型コロナウイルスによる外来患者数減の影響を受け、悪性腫瘍疑い症例は例年の7割程度、血管奇形の良性腫瘍は0件に留まってしまった。腎機能低下患者に対しては、dual energy CTの40keV画像を使用することで、造影剤を従来の半量まで減量した撮影を継続している。
これまで使用してきた二層検出器型 dual energy CTでは、口腔内金属アーチファクトの低減効果が弱く、病変を全く検出できない症例が全体の4割以上に及んでいる。そのため今年度は、よりアーチファクト低減効果の高い他社CTとの比較を模型実験で検証した。被ばく線量は従来と同等に抑えられることが分かったので、アプリケーションバージョンUPのタイミングで、臨床に応用する予定で準備を進めている。
次年度は、顎顔面領域に最適なCTA(CT Angiography)の撮影プロトコール確立を早期に行う予定である。頭頸部のCTA条件を基にファントム実験を行い、顎顔面領域で最重要となる顎動脈の描出が最良となる最適な条件を検討する。その後、perfusion CT撮像プロトコールの決定、薬物動態解析へと発展させていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスによる影響を受け、症例数が例年よりも減少し、特に血管奇形の良性腫瘍が0件であった。
症例数不足で、顎顔面領域に最適なCTA(CT Angiography)の撮影プロトコール確立に至っていない。
40keV画像評価については、金属アーチファクトで解析対象外になる症例が多く、予定数以上に症例蓄積が必要となっている。

今後の研究の推進方策

次年度は、40keV画像評価・論文作成と、顎顔面領域に最適なCTA撮影プロトコールを確立を目指す。
CTAに関しては、引き続き症例数の不足が懸念されるため、ファントム実験での検証を早期に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

学会発表が滞っており、差額が生じている。
次年度は実験器具、解析ソフト購入、学会発表、論文諸経費が主な使用になる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Improved scan method for dental imaging using multidetector computed tomography: a phantom study2020

    • 著者名/発表者名
      Sakai Yuki、Okamura Kazutoshi、Kitamoto Erina、Kami Yukiko N、Shirasaka Takashi、Mikayama Ryoji、Tatsumi Masato、Kondo Masatoshi、Kato Toyoyuki、Yoshiura Kazunori
    • 雑誌名

      Dentomaxillofacial Radiology

      巻: 49 ページ: 20190462

    • DOI

      10.1259/dmfr.20190462

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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