研究課題/領域番号 |
18K17187
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研究機関 | 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)) |
研究代表者 |
渡部 幸央 東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 歯科口腔外科, 医員 (50733490)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 口腔がん / 組織マイクロアレイ / がん免疫 |
研究実績の概要 |
口腔がん患者の予後とがん免疫との関連についてprognostic nutritional index(PNI)に着目し患者毎のPNIを算出した。PNIと全生存、無病生存との間に関連性が見いだされ、International Journal of Oral and Maxillofacial Surgeryに論文投稿し受理された。 がん組織マイクロアレイを用いて免疫プロファイリングの定量化をおこない、いくつかの予後マーカー候補が抽出された。しかし、過去の報告と結果が逆転するマーカーもあり定量化の方法について再解析を検討した。組織マイクロアレイのコア径は同一に設定しているが組織剥離やもともとの組織量に差が生じているためコア毎に面積測定を追加でおこない定量化式に組み込むこととした。Aperio imagescopeで組織マイクロアレイ89コアの面積を測定し、コア面積と定義づけた。これまでにPD-L1・CD68・CD163・CD4・CD8・CD3・CD20・CD79a・CD45・CD45ROをおこなっているが新たにCD10・CD57・CD141・FOXp3mの4抗体を追加で染色し計14抗体の染色を終了した。14抗体のTIL測定とコア面積からがん免疫と関与する予後マーカー抽出を今後試みる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国際雑誌に論文投稿し受理はされたが学会参加が今年度はほとんどおこなえない状況であり、他施設の研究者と本研究に関するディスカッションなどがあまり行えない環境にあった。組織マイクロアレイのコア面積測定に至るまで、時間を要したと考える。
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今後の研究の推進方策 |
89コア、14抗体のTIL測定をおこない測定したコア面積を利用して定量化を行い予後マーカーの抽出を終える。予後マーカーが出揃い次第論文作成をおこない国際雑誌に投稿を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID19パンデミックにより国際・国内学会への会場入りをしての参加は困難であったため旅費が発生していない。次年度も会場入りをしての学会参加はないものが予想され旅費の計上はないものと考える。今後の使用計画は論文の英文校正および掲載費、追加実験が必要であればそれに充てたいと考えている。
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