海外ではトラマドールの静脈内投与が口腔外科手術の術後疼痛管理に有用であったとする報告が多々あるが、本邦でのトラマドールの投与方法は筋肉内投与および経口投与のみが承認されており、静脈内投与は適応外使用となる。そこで、本研究ではトラマドール静脈内投与の安全性を検討することとした。さらに、投与方法の違い(緩徐投与:30分間で投与、急速投与:2分間で投与)による副作用の発現率とその程度を検討した。その結果、トラマドールの静脈内投与は大きな副作用を生じることなく安全であり、緩徐投与することで副作用の発現率およびその程度を軽減できることが示唆された。
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