研究課題/領域番号 |
18K17224
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10803687)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 癌微小環境 / 口腔扁平上皮癌 / GFP骨髄移植マウス / 前転移niche |
研究実績の概要 |
腫瘍が遠隔臓器に転移する際に重要な役割を果たす「前転移niche」の形成には、骨髄由来細胞が重要な役割を果たすことが報告されている。しかし、口腔癌における前転移nicheと骨髄由来細胞の関係は未だ明らかとなっていない。申請者は、放射線照射を行なったヌードマウスに、GFPヌードマウスより採取した骨髄細胞を移植することで、骨髄細胞のみGFPでラベルされたGFP陽性骨髄移植ヌードマウスを作製し、同マウスにヒト由来口腔癌細胞を移植し高転移臓器を検索することで、口腔癌における前転移nicheと骨髄由来細胞の関係、および前転移niche形成に関与する骨髄由来細胞を特定することが可能と考えた。 平成30年度は、GFP骨髄移植ヌードマウスの作製を行った。ヌードマウスは放射線感受性が高く、線量の調整に時間を要した。しかし、最終的に至適の線量を決定することができた。これにより骨髄細胞のみGFP陽性のヌードマウスをGFP骨髄移植ヌードマウスの実験系を確立した。 得られたマウスは、骨髄組織を採取し、標本作製を行うことで、骨髄細胞が全てGFP陽性細胞に置き換わっていることを確認を行った。骨髄細胞はGFP陽性細胞で置換されており、間葉系の細胞はGFP陰性であった。これらも、従来の骨髄移植モデルで得られている知見と一致しており、ヌードマウスにおけるGFP陽性骨髄細胞の移植実験系を確立したことを裏付ける結果を得た。 また高転移臓器において、GFP陽性細胞が集簇していることも、明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヌードマウスは、放射線照射の感受性が強く、線量の調整に苦慮したため。しかし、調整の末、30年度内に骨髄移植マウスの確立を行えたため、次年度からは、スムーズに実験を行うことができると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
GFP骨髄移植ヌードマウスの作製に成功したため、本年度は口腔扁平上皮癌の高転移臓器と低転移臓器を、腫瘍移植実験を行い特定する。特定した臓器における、前転移nicheの形成について、検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
GFP陽性骨髄移植ヌードマウスの作製に時間を要したため、組織の検討に用いるはずだった各種抗体や実験器具購入費を使用しなかったため。
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