研究成果の概要 |
埋伏歯抜歯後の組織から歯乳頭,歯小嚢を採取し間葉系幹細胞を分離培養した。両細胞は同様の細胞増殖能をもち,CD90,CD73,CD105などの幹細胞マーカーが陽性であった。これらの間葉系幹細胞は骨分化誘導能,脂肪分解能,軟骨分化能を持つ幹細胞であることが示された。両細胞にINF-γ,TNF-αを添加した結果IFN-γ単独添加で骨誘導が抑制された。さらにIFN-γ誘導性の骨分化能力の抑制がTNF-αでさらに増強された。本研究により歯乳頭,歯小嚢細胞から幹細胞の分離が可能であること,歯乳頭,歯小嚢由来幹細胞が多分化能をもつこと,さらにその分化はTh1サイトカインにより調節できることが明らかになった。
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