研究課題
若手研究
放射線性萎縮唾液腺では著しい腺房萎縮、線維化の亢進がみられた。これに伴い、唾液流出量の減少が認められ、唾液腺機能の低下を確認された。また早期に血管障害が誘発され、CD血管内皮マーカー発現低下が認められた。その一方、放射線照射後の重度障害組織においても幹細胞マーカーで標識される細胞群はある一定の細胞数の生存が確認され、放射線障害後の唾液腺障害・再生の主体となる可能性が考えられた。
再生医療学
放射線障害後の唾液腺組織における変わらず存在する細胞群についての報告はこれまでになく、病態・再生機構の主体となりうる細胞群であることが明らかになった。これら知見は、病態・再生機構のキーとなる分子メカニズムを解明することにより、それを基盤とした創薬化につながる可能性があり発展性のある学術的意義をもつ。また唾液腺組織だけに限らず、放射線性の他の疾患においても応用できる可能性があると考えられる。