研究課題
我々はこれまで口腔顎顔面領域の疾患の多くを占める顎骨からのMR信号を収集し、画像化する術を模索した。その結果口腔顎顔面部の骨及び歯を画像化することに成功している。TE=0.096msの画像及びTE=5.6msの画像を取得し、それらから解析していくのが効率的であり、診断に有用性が高いことが明らかになった。骨ターゲットや線維組織ターゲットのMRIデータ収集が可能であった。但し、本研究期間においてコロナ禍も重なり、検討に十分な症例データを収集することが困難であった。UTEによる診断基準の確立に関して、レトロスペクティブな分析として今後も継続して行っていく必要がある。口腔領域の疾患はその多くは顎骨に発生する。よって歯科口腔領域の診断においては本来、硬組織の情報が不可欠なはずである。これまでの画像診断学的な考え方では硬組織の診断はCTに譲り、軟組織の診断をMRIに委ねるという考え方がされてきた。しかし、我々のUTEを応用した手法によってMRIによる硬組織の直接的診断が可能となる。そのコントラストの作成の仕方により下顎管壁などの菲薄な骨を明瞭に描出することができる。また、これまでの検査法では検出できなかった軽微な変化を画像化する可能性を見出すことができた。本研究はそのpreliminary studyとなった。
すべて 2021
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