歯髄侵害情報を伝える三叉神経第三枝である下歯槽神経に5回連続の電気刺激を行った。刺激中に尾側亜核の単一ニューロンレベルでの発火が同期し,刺激前と比較して発火応答が4倍に増加した。本刺激条件に加え,島皮質の電気刺激を実施すると,三叉神経脊髄路核ニューロンの発火応答がさらに上昇した。 ラット延髄スライス標本を作製し,559 nmレーザ光によって島皮質出力ニューロン由来の下行性線維を可視化した。島皮質由来の下行性線維は,尾側亜核の比較的表層に広範囲に分布が認められた。抑制性ならびに興奮性ニューロンから行ったパッチ・クランプ記録ではいずれもEPSCが誘発された。
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