幹細胞は象牙芽細胞や骨芽細胞、軟骨細胞などへの分化能を有しており、その供給源として乳歯歯髄由来細胞は身体的に苦痛を伴うことなく採取できることから応用が検討されているが、歯髄中に含まれる幹細胞は0.4~0.8%と非常に少なく、幹細胞を利用するにはその多分化能や増殖能の維持・増強が必要である。今回の研究により、低酸素培養と同様に、非熱的大気圧プラズマ照射を行った乳歯歯髄由来細胞の細胞増殖、未分化能を増強する事が示唆された。このことは、幹細胞を用いた再生医療に必要なより多くの細胞数を確保でき利用できる細胞が増えるなど、今後さらに検討を行うことでさらなる再生医療のための効率的な方法となる可能性がある。
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