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2020 年度 実施状況報告書

医学生の能力の獲得プロセスに関する研究―タイミング、契機に着目して―

研究課題

研究課題/領域番号 18K17312
研究機関千葉大学

研究代表者

松本 暢平  千葉大学, 国際未来教育基幹, 特任助教 (30737755)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード学生と教員とのかかわり / 医師の職業世界への適応(社会化)
研究実績の概要

令和2年度は、令和元年度後半に実施した医学生への半構造化インタビューの分析を行った。平成30年度までに、本研究では、医学生が卒前における医学教育を通じて能力(知識・技能)を身につけるうえで、教員とのかかわりの多寡が、他の変数と比しても強い影響力を持つことがわかっていた。このことに加え、上記インタビューにより、医学生は医学部在学中、医学(知識)を学ぶことと医療(医師としての労働)を学ぶこととの間の関連を見出しにくく、医師の職業世界への適応(社会学の鍵概念である「社会化」)が遅れがちになることが確認された。また、教員とのかかわりの多寡が、両者の結びつけに寄与し得ることが確認された。このことについて、第52回日本医学教育学会大会(オンライン開催)において報告を行い、得られた知見の論文化を含め、研究成果のとりまとめに着手した。
しかし、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の流行にともない、研究代表者が所属機関におけるそれへの対応に大半のエフォートを割くこととなり、研究成果のとりまとめに遅滞を生じた。このことをふまえ、令和3年度まで研究期間を延長し、令和2年度に実施できなかった研究成果のとりまとめを行うこととした。
令和3年度の研究計画の中心は、研究成果の論文化、報告書の作成、およびそれらをふまえた未検討課題の洗い出しと追加検討である。少々抑制的ではあるが、令和3年度は学会大会での知見の報告等はあえて行わず、これまでに明らかとなった知見を論文化して投稿することにエフォートを集中させる。そののち、報告書を作成するとともに、追加検討課題の整理を行い、研究の発展させるための準備を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は、当初の計画では、平成30年度に実施した「医学部卒業時調査」の結果分析をふまえ、すみやかに学生に対する面接による聞き取り調査を実施する予定であった。しかし、上記調査から得られた知見について、有益なアドバイスが多く寄せられ、より詳細な検討を行う必要性と意義が生じたことから、研究計画に少々遅れが生じ、平成30年度後半をその分析に充てた。
上記のとおり、少々の遅滞が生じていたが、令和2年度に、研究成果のとりまとめとして、論文および報告書の作成、未検討課題の整理を行う予定としていた。しかし、新型コロナウイルス感染症の流行にともない、研究代表者が所属機関におけるそれへの対応に大半のエフォートを割くこととなったため、さらなる遅滞が生じた。

今後の研究の推進方策

令和3年度は、研究計画の完成年度となることから、研究成果の論文化、報告書の作成、およびそれらをふまえた未検討課題の洗い出しと追加検討にすべてのエフォートの割く。少々抑制的ではあるが、令和3年度は学会大会での知見の報告等をあえて行わず、知見の論文化にこだわることとしたい。研究計画の総括として報告書を作成するとともに、追加検討課題の整理を行う。それにより、医学教育の構造が学生の成長に与える影響をより詳細に検討するための準備を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の流行にともない、参加を予定していた学会大会がオンライン開催となり出張費等が不要となったこと、また、研究のとりまとめに遅れが生じ、特に論文・報告書作成に必要となる関連文献の購入等を行わなかったため。
令和3年度は、令和2年度に行う予定であった計画を遂行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 医学生の学修態度の悪化や無関心:医師としての社会化の遅れに着目した社会学的研究2020

    • 著者名/発表者名
      松本暢平・朝比奈真由美・小野寺みさき・伊藤彰一
    • 学会等名
      日本医学教育学会

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公開日: 2021-12-27  

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