研究課題/領域番号 |
18K17322
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
多胡 雅毅 佐賀大学, 医学部, 准教授 (20457469)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 転倒転落 / 院内転倒 / 転倒予測 / 医療安全 / 多施設前向き臨床研究 / 観察研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は我々の先行研究で開発された院内転倒転落予測式の検証を、異なる集団で行うこと、また国際的に使用され、有用性が証明されている他の日常生活動作や認知機能の評価指標と、日本でのみ使用されている日常生活自立度の関連性を明らかにすること、日常生活自立度の評価者間信頼性を評価することである。 本研究実施機関である、社会医療法人祐愛会織田病院と佐賀市立富士大和温泉病院それぞれで研究チームを立ち上げ、評価項目の定義、測定方法、評価のタイミングなどについて実施計画を作成し、社会医療法人祐愛会織田病院の倫理委員会で承認を得た。また医療イノベーション推進センター(TRI)と共同研究契約を締結した。研究補助員の雇用を行い、2018年9月からデータ収集を開始し、2019年11月末にデータ収集を完了した。 2019年12月よりデータの抽出作業を開始し、2020年1月からデータ整理を行っている。転倒に関するデータ整理を現在継続して行っている。日常生活自立度と他の日常生活動作や認知機能の評価指標についてはデータ整理が完了しており、評価者間信頼性、寝たきり度とBI、寝たきり度とMMSE、ABCスケールとの関連について解析を行った。結果を解釈し、2020年度に国内学会で発表を予定し、論文化を開始している。2月より転倒のデータ解析の準備のために、先行研究結果について詳細に検討を重ねている。こちらについても2020年度ないしは2021年度には国際学会で発表を行い、論文化する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究チーム立ち上げ、データ収集体制の構築、倫理委員会での承認等に必要な期間を、提出した研究計画に記載していなかったため、本調査開始を2018年4月から2018年10月に変更した。準備期間は質の高い研究を行う上では必須であるため、やむを得ないと判断している。その後の調査は問題なく継続できており、当初の予定から6ヶ月遅れてはいるものの、順調であると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
2020年6月までに医療イノベーション推進センター(TRI)と協力して転倒に関する解析作業を完了し、学会発表と論文化の時期を検討する。評価者間信頼性、寝たきり度とBI、寝たきり度とMMSE、ABCスケールとの関連については2020年度に学会発表し、論文を投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ整理、誤入力の確認・修正に時間を要すため、2020年度も継続して研究補助員を雇い入れ、人件費にあてる
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