研究実績の概要 |
「研究の目的」本研究の問いは以下の「東北の住民が自宅で最期まで療養できない理由として経済的不安が高いのはなぜか」である。 「研究実施計画」将来的に在宅療養を受ける、または介護する側になると想定される、東北6県に居住する40歳以上の住民を対象とする社会調査。人生の終段階の過ごし方、在宅療養おける不安、社会経済的な指標を得る予定。また公開された官公庁データ、販売された民間データを用いて各都道府県の経済状況、医療・介護資源に関するマクロデータセットを作成する。ミクロデータである住民の不安要因を応答変数とし、個人指標とマクロデータとの混合効果モデルによる分析を行い、社会資源の状況、個人指標が、住民の不安とどのように関連しているか明らかにする予定である。 本年度、医療資源付いて年齢調整済みデータや人口10万対公開データに基づきデータセット作成を試みた。一部として「最低賃金」青森県33位、岩手県33位、宮城県29位、秋田県33位、山形県33位、福島県31位「納税義務者一人当たり所得」都道府県番号順に46位、42位、18位、47位、43位、32位、「完全失業率」4位、21位、7位、3位、41位、21位と東北の経済指標は良くない。 医療資源の「訪問診療を受けた患者数」青森市11,198、盛岡市12,696、仙台市10,213、秋田市8,602、山形市15,984、福島市15,209、「在宅ターミナルを受けた患者数」同じく青森市104、盛岡市106、仙台市85、秋田市44、山形市65、福島市164、「訪問看護利用者数(介護)」青森市592、盛岡市819、仙台市457、秋田市494、山形市846、福島市831、「退院支援を受けた患者数」青森市1,582、盛岡市3,190、仙台市1,872、秋田市1,824、山形市4,458、福島市2,270など北東北では医療より看護、介護資源を利用する傾向を認める。
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