研究課題/領域番号 |
18K17346
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
酒井 未知 京都大学, 医学研究科, 研究員 (10604697)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 保健医療ビッグデータ / レセプト情報・特定健診等情報データベース / レセプト / NDB / 終末期高齢者 / 終末期医療 |
研究実績の概要 |
当初の研究実施計画において、厚生労働省にNDB特別抽出データの利用申請を行い、データを入手した上で、NDBの大規模レセプトデータ解析環境の構築、分析用データセット、分析プログラム作成を行うことを計画に掲げていた。 当初予定どおり、NDB特別抽出データ利用の申請、承認は、年度内に終了した。しかし、NDBデータベースから本研究のために抽出すべきデータ量が非常に大きいこと等の事情により、NDB特別抽出データの提供を年度内に受けることが出来なかった。そのため、大規模レセプトデータ解析環境の構築はまだ完了していない。しかし、データ提供を受けた後速やかに構築出来るよう、データベース設計までは完了した。 今年度内は、これまでNDBサンプリングデータ・セットを用いて行ってきた解析で利用したプログラムを改良し、大規模データから解析データセットを抽出、作成する準備を中心に進めることができた。 また、これまでのNDBサンプリングデータセットでの解析では、過小評価と考えられた、終末期高齢者に対する各種診療行為(心肺蘇生術、人工呼吸、胃瘻増設術、透析導入など)について、新たな診療行為コードの定義、特定機材、医薬品、傷病名のテーブルにあるデータを組合せた抽出手法など、データ解析の精度向上に資する各種検討を行った。また、医科、DPC抽出レセプトに関し、死亡情報の妥当性検証も進めており、論文執筆、研究発表を行った。 今後、今年度の検討結果を活用して、NDB特別抽出データを用いた解析が可能になると期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
NDBデータ利用の申請、承認は、年度内に終了したが、NDBデータベースから本研究のために抽出すべきデータ量が非常に大きいこと等の事情により、NDB特別抽出データの提供を年度内に受けることが出来なかった。そのため、データ解析環境の構築はまだ行えていない。
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今後の研究の推進方策 |
NDB特別抽出のデータが入手され次第、速やかに大規模データ解析環境の構築を完了するとともに、今年度作成したデータ解析プログラムを用い、データ分析を開始する。 解析結果基点として、NDBレセプトデータを用いた終末期高齢者医療の解析手法の基本的な方向性を提案する、また、解析結果をもとに、これまで本邦で解明されていない、終末期高齢者の診療実態に基づく、今後の終末期医療のあるべき姿を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究に利用するNDB特別抽出データの提供を受けることが出来なかったため、データベース構築に利用するハードウェア、ソフトウェア等の購入が、次年度に持ち越しとなったため。
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