• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

日本の第3次医療機関の救急外来における内服抗菌薬の使用に関する前後介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K17347
研究機関東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部))

研究代表者

田頭 保彰  東京都立多摩総合医療センター(臨床研究・教育研修センター(臨床研究部)), 感染症科, 医員 (70799668)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード抗菌薬適正使用 / 救急外来
研究実績の概要

感染症医による直接的な介入を含めた5つの多面的介入後に、感染症医によるレクチャー、フィードバック、月毎のレポートを中止し、手引きとオーダーセットの情報提供のみとして抗菌薬の処方状況に変化があるかを追跡した。2018年10月から2019年9月まで5つの多面的介入を行い、2019年10月からは抗菌薬の手引きと電子カルテのオーダーセットの案内のみとし、2021年3月まで処方状況の追跡を行った。2020年3月より新型コロナウイルス感染症のパンデミックとなったが、1000受診患者数あたりの処方件数の優位な増加は認めなかった。また、適切率についても介入前後で優位な変化は認めず、適切率は80%前後で推移をしたが、時系列解析では、介入を減らした直後に適切率は優位に低下し、トレンドも悪化傾向であった。2019年10月以降に初めて抗菌薬を処方した医師は感染症医による講義やフィードバックを受けたことがない医師であるが、その医師達の適切率は、2019年10月以前からいる医師と比較して優位に低値であった。しかしながら、介入等を何もしていない2016年の適切率と比較すると優位に高値であった。感染症医によるフィードバック等の介入を中止しても手引きや電子カルテオーダーセットの存在による救急外来の内服抗菌薬の処方適切率はある程度維持される可能性が示唆された。しかしながら、感染症医によるレクチャー・フィードバック・月毎のレポートを受けた医師と比較すると適切率は優位に低値であり、人対人の直接的な介入も有効であることが示唆された。新型コロナウイルス感染症パンデミックにおいては抗菌薬処方量が増加することが指摘されているが抗菌薬適正使用プログラムが施行されている病院においては必ずしもそうではない可能性がある。今後も抗菌薬適正使用を促進するための手法の探索が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Multifaceted intervention for improving antimicrobial prescription at discharge in the emergency department2021

    • 著者名/発表者名
      Tagashira Yasuaki、Goto Manaka、Kondo Reiko、Honda Hitoshi
    • 雑誌名

      Infection Control & Hospital Epidemiology

      巻: 5 ページ: 1~4

    • DOI

      10.1017/ice.2020.1436

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi