我々は動脈スティッフネスとフレイルの関係について、60歳から90歳までの530名の人間ドッグ受診者を対象に横断的に解析した。フレイルの評価は厚労省からは発出されている基本チェックリストを用い、25点中8点以上をフレイルと定義した。動脈スティッフネスはCAVIで評価した。 全体の11%でフレイルが見られた。CAVIとフレイルの関係には年齢の交互作用がみられたため、70歳以上と70歳未満の群に分けて解析したところ、70歳以上ではCAVIとフレイルの間に正の相関がみられ、その相関は性別や高血圧等の基礎疾患で調整して有意だった。一方、75歳未満ではCAVIとフレイルの関連は認められなかった。
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