研究課題
本研究は、国のレセプトデータを使い、糖尿病の発症と血管合併症の発症が遅れることで患者がどれだけ寿命を延ばし、生涯にかける治療費を減らすことができるか/増やすことになるかを計算することを目的としている。レセプトから本研究成果を出す為に、バイオバンク・ジャパンのデータの分析結果が必要となる(研究申請書に記載)。バイオバンク・ジャパンデータのオープン化に伴い、このデータ利用申請をバイオバンク・ジャパン倫理審査委員会に実際に行えるようになったのが2018年10月であった。こちらに申請するには山梨大学医学部倫理審査会に諮る必要が生じたため倫理申請を行った。2019年4月時点でこの承認を待っている。こちらの承認が得られれば、それを以てバイオバンク・ジャパン倫理委員会に申請を行い、承認を得て、このデータの分析を始める。分析でき次第、結果を報告し、その結果を引用してレセプトデータを分析して発表する。本研究ではいくつか新しい統計学的手法を試みる。研究代表者が利用することが可能な他のビッグデータでそれを試み、倫理委員会の立ち上げやその承認を待つ間、それらの分析結果を随時発表している。新しい試みのなかで、医学分野ではこの研究で応用することがはじめてになるであろう方法は、スチェルチェス積分である。これは、関数の上で関数を積分する方法である。研究代表者は、この計算をレセプデータ上で行うことで、通常の測定では検討できない上記の研究目的を達成しようとしている。研究を進めたい。
4: 遅れている
本研究で用いるレセプトデータとして、厚生労働省から貸与を受けることを予定していたが、当初の想定以上に時間を要している。そこで、時間を要する厚生労働省からのデータ貸与手続きを行わず、有償でレセプトデータを貸与する機関を探し、契約する方針である。
今年度中にレセプトデータを入手し、解析を行う。論文として今年度から最終年である来年度までに成果を報告したいと考えている。研究協力者には、分析と報告の際に臨床的視点から貢献をお願いする。実用可能な論文を刊行するため、研究協力者の視点は欠かせないと考えている。
初年度に厚生労働省からレセプトデータの貸与を受け、それを分析するためのハードウエアを買い揃える予定であった。また初年度にバイオバンク・ジャパンデータとレセプトデータを分析できたところまで海外学会や掲載料有料のオープンアクセス英文雑誌上で発表する予定であった。研究の進捗が遅れているため、これらの経費を次年度に持ち越すことにした。
すべて 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (12件) 図書 (1件) 備考 (5件)
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https://orcid.org/0000-0001-7369-155X
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https://researchmap.jp/dedekind/
https://publons.com/researcher/899719/hiroshi-yokomichi/
https://www.researchgate.net/profile/Hiroshi_Yokomichi