近年、プロ蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)を標的とした薬剤が開発され、大規模臨床試験により、強力なLDL低下作用や心血管イベント抑制効果が報告されている。一方で、PCSK9に関しては、一般地域住民における実態や動脈硬化関連メカニズムについて未だ不明な点が多い。本研究は、一般地域住民を対象に多彩な潜在性動脈硬化指標について調査を行ってきた既存の前向きコホート研究に、新たに血清PCSK9値の測定を追加し、日本人における血清PCSK9値の分布やその関連要因、冠動脈石灰化や脳小血管病変/頭蓋内動脈狭窄、脂肪肝等の潜在性動脈硬化指標との関連について明らかにするものである。
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