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2020 年度 実施状況報告書

妊婦の携帯端末の使用による妊婦と新生児の健康への影響評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K17384
研究機関熊本大学

研究代表者

盧 渓  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (60736180)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード携帯電話過剰使用 / 妊婦 / 新生児 / 分娩状況
研究実績の概要

スマートフォンの使用状況評価尺度(J-SDS)の因子分析を行い、一部の項目を削除して、新しい尺度の作成を検討中である。
また、J-SDSとガラケーの使用状況評価尺度(STDS)、妊婦の基本状況などをそれぞれ評価し、最終的にAMOSで共分散構造分析を行った。結果として、ガラケーとスマートフォンの過剰使用の間に強い相関を確認し、STDS下位尺度のRelationship maintenance(感情維持)とJ-SDS下位尺度のForbidden feelingpainful(禁じられるとつらい)、およびRelationship maintenancの間に有意な関連を見られた。さらに、STDS下位尺度のEmotional Reaction(情動的な反応)とJ-SDS下位尺度のRelationship maintenanceの間にも正の関連を確認できた。つまり、ガラケーとスマートフォンの過剰使用には、感情に関する下位尺度の間に有意な関連が見られたが、異なる特性があることを確認できた。
また、別の解析方向として、単胎分娩した妊婦を対象し、初産と経産二群に分け、就労や育児など生活背景を加えて、スマホ利用習慣をJ-SDSで評価した。妊娠36週のノンストレステスト受診時に自記式調査票を配布、医療機関提供の診療録と併せて重回帰分析を行った、妊婦は特に制限することなくスマホ利用していることが判明した。J-SDSスコアと分娩所要時間の間に関連が見られた。初産と経産の分娩における差を考慮して2群に分けて解析したところ、初産群は産科合併症や母子の体格等を調整後も正の関連が示された。経産群のJ-SDSスコアには同様の関連が見られなかった。スマホ利用習慣は初産と経産で異なる結果となり、初産の分娩進行の遅延に影響を与えている可能性が考えられる。ただし、因果関係はまだ判明できなく、更なる検証が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナの影響で、一時サンプル収集が難しくなって、予定していた学会発表ができなかったが、その反面、研究期間を延ばすことで、より質がいい研究ができるように期待をしております。

今後の研究の推進方策

協力医療機関の許可を得て、研究を一年延長することにしました。サンプルサイズを増やすことによって、研究のパワーが増え、より質がいい研究ができることを期待しております。

次年度使用額が生じた理由

コロナの影響で、もともと予定をしていた学会発表は全部できなかったため、一部の予算を繰り越しして、次年度で消化する予定をしております。

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公開日: 2021-12-27  

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