研究課題/領域番号 |
18K17387
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
小山 晃英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40711362)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | Adrenomedullin / MR-proADM / 血管不全 / 心血管代謝内分泌 / ペプチド / バイオマーカー / 生理活性物質前駆物質 / 慢性炎症 |
研究成果の概要 |
時間分解蛍光増幅測定法を用いて、2,000名以上のMid-regional pro- adrenomedullin(MR-proADM)を測定した。循環代謝疾患(高血圧、脂質異常症、糖尿病、メタボリックシンドローム)の有病者や肥満者(BMI25以上)は、コントロール群に比べるとMR-proADMが高値となった。また年齢や生活習慣などを調整してもMR-proADMは血管スティフネスと関係することが認められた。一方、炎症マーカーである高感度CRPは、血管スティフネスとの関係を認めなかった。MR-proADMは、生活習慣病を主因とする慢性炎症や動脈硬化に対するバイオマーカーとなり得ることが示された。
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自由記述の分野 |
疫学、循環器内科学、病態検査学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ADMは多彩な生理作用を持つことから、国内でも、いくつかの治験が進んでいる状況であり、臨床応用が期待される。一方、病態と関連して血中濃度が上昇することから、バイオマーカーとしても期待されるが、血中半減期が短く、利用には限界がある。血中半減期が長く、ルーチン検査としても測定できるADMの前駆物質であるMid-regional pro- adrenomedullin(MR-proADM)の日本人2,000名を超えるデータは、本研究が初めてとなる。今後研究が進めば、MR-proADMが循環代謝疾患や動脈硬化に対する新規のバイオマーカーとしての利用が期待される。
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