R2年は、研究対象者を慢性腎臓病患者へ拡大し、現所属施設における倫理委員会の承認を受けた後、速やかに患者からのインフォームドコンセントを取得し、臨床データ(身体合併症、口腔・嚥下機能、栄養評価、生活習慣調査、認知機能)、糞便、血液サンプルの採取を予定していた。しかしながら、新型コロナウイルスの再流行によって、糞便サンプルの採取が困難となったことから、症例リクルートが難航したため、中途より糞便サンプルの収集を断念し、生体インピーダンス法による筋肉量測定と臨床データ収集に研究の方針を切り替えた。 約100名のCKD患者の筋肉量測定を実施した。得られた筋肉量測定に基づいて筋肉量の低下したサルコペニア症例と非サルコペニア症例の臨床背景を比較検討することによって、虚弱CKD患者に特徴的な筋肉量低下に関わる危険因子を探索した。
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