研究課題
計画通りに草津スタディを継続的に実施し、2002年から2018年までの間地域在宅高齢者を対象とした疫学調査が完了した。これまでの調査参加者数は2105名で、述べ参加者数は10266名である。当該データを用いて、Frailtyと関連性の強い低栄養に着目した研究を先行して実施した。血液バイオマーカーのうち、血清アルブミン値及びヘモグロビン値の加齢変化パターンを類型化し、低水準で加齢変化を示す群(アルブミン値で約10%、ヘモグロビン値で約20%)の要介護認知症発症リスクは高い水準で推移する群(アルブミン値で約25%、ヘモグロビン値で約24%)に比べて約2倍高まることを明らかにした。本研究については、現在、Frailtyの評価尺度として、Friedらの定義及びFriedらの基準に対して併存的・予測的妥当性が確認されているFrailty Index for Japanese elderly(FI-J)のどちらを選択するかにちて、サンプルサイズ及び調査期間の両面から複数の研究者間で検討している。
3: やや遅れている
本研究と関連した研究テーマを先に遂行する必要が生じた。また、研究計画期間中の異動に伴う追加業務が発生した。従来の研究計画からは若干遅れているが、研究期間内に計画は完了する見通しである。
早急にFrailtyの評価尺度を決定し、調査完了年度毎にFrailty, Prefrailty, Robustnessを個人毎で判定する。その後、Latent class group-based trajectory modeling approachによる解析を行う。次に、Frailtyの加齢変化パターン毎にベースライン時の身体、心理、社会的機能を比較し、関連要因についての予備分析を行う。最後に、Frailtyの加齢変化パターン毎の総医療費及び総介護費の加齢変化を一般化推定方程式により算出する。
当該年度の調査において、他の研究資金により当初予定していた人件費及び旅費が支払われた。次年度の調査においては、本研究費から当該年度分と合算した予算で人件費及び旅費を支出する予定であり、研究期間を通じて研究が円滑に進むように計画している。
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