研究課題
2002年から2014年までの各年に実施した群馬県草津町における学際的研究(草津スタディ)の長期縦断データのうち、frailty(Fried’s phenotypeに基づくslowness、weakness、exhaustion、low physical activity、weight lossの5項目)の調査が完了した1698名(平均年齢[SD]71.4[5.9]歳;女性割合56.4%)を研究対象とした。この5項目を用いてfrailty score(0~5点:得点が高い程該当するphenotypeが多い)を算出した。追跡期間中に平均3.9回(最小値1回、最大値13回)のfrailty scoreの評価が完了し、延べ対象者数は6373であった。65~90歳までのfrailty scoreの加齢変化パターンをlatent-class group-based trajectory modelsにより解析した結果、high group 6.5%、second group 47.3%、third group 30.3%、low group 16.0%の4群に類型化できた。high groupは、65歳時点でpre-frailty(frailty score 1以上)であり、80歳までにfrailty(frailty score 3以上)になる変化パターンを示した。second groupは65歳時点ではrobustで、75歳までにはpre-frailty、90歳までにfrailtyになる変化パターンを示した一方、third groupは65歳時点ではrobust、85歳までにpre-frailtyになる変化パターンであった。low groupは65歳以降90歳までの間、robustを維持した。平均8.3年間の追跡期間において、多変量調整済死亡リスクを算出した結果、low groupに比べhigh groupのハザード比が2.64、second groupが2.18、third groupが1.44倍高かった。医療費及び介護費の総額の推移を算出した結果、high groupは前期高齢期に上昇及び後期高齢期に低下がみられた一方で、second及びthird groupは後期高齢期に上昇することが明らかとなった。
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