日本人のY染色体ハプログループと法科学分野で利用されるY-STRのコピー数やマイクロバリアントに関連があることを明らかにした。この結果から、ハプログループの情報を用いてY-STRのコピー数を推定したり、マイクロバリアントの情報を用いてハプログループを推定したりすることができる可能性があると考えられた。また、本研究では、Y染色体STR型検査におけるPCR増幅効率やスタター比率とハプログループの関連を示す結果も得られている。以上のことから、法科学分野においては、Y染色体ハプログループの研究による知見を活用することが、Y染色体STR型検査の結果の解釈にも資することにつながり有用であると考えられる。
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