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2019 年度 実施状況報告書

若年・中堅層の看護師に焦点を当てた転職の成果と課題の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K17426
研究機関山形大学

研究代表者

田中 聡美  山形大学, 医学部, 助教 (70584316)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード看護 / 職務満足度
研究実績の概要

本研究では、看護師の就業継続と職務満足度尺度の関連性を検討した研究の動向を分析し、職務満足度研究の課題を考察することを目的とした。
文献検索は医中誌webを使用し、キーワードは「看護師」「職務満足」とした。検索期間は2000年から2019年とした。看護師の就業継続との関連について調査していること、職務満足度尺度を使用していることを条件として文献を精読し、最終的に16件の文献を対象とした。分析項目は、各文献の発表件数の年次推移、使用されている尺度と使用件数、最も得点が高かった構成要素および最も得点が低かった構成要素、職務満足度研究の課題とした。
結果、文献の年次推移では、2013年4件と最も多く各年で大きな変動はみられなかった。最も使用数が多かった尺度は「看護師の職務満足度尺度(Stamps、1978)日本版(尾崎・忠政、1988)」9件で、この尺度は「給料」「専門職としての自立」「看護業務」「看護管理」「看護師問相互の影響」「看護師としての職業的地位」「医師・看護師間の関係」の7因子48項目で構成される。満足度の最も高い構成要素は「職業的地位」、最も低い構成要素は「看護業務」であった。課題が明記されていた文献13件のうち、業務・職場環境の改善6件、職務満足度尺度のキャリア形成要因の再検討が3件、組織貢献意識に繋がる要因の再検討1件、個々に応じた承認や不満足要因の解消1件、看護管理システムの再検討1件、自由記述の結果と尺度による結果が異なる1件であった。
職務満足度研究の課題を経時的に概観すると、これまでは組織の労働環境や看護業務に対する満足度によって看護師の就業継続可能性が検討されてきた。しかし近年では、「看護師としての自己実現」を重視した働き方をできるか否かが就業継続に影響する課題であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

体調不良により文献検討の精度、スピードともに当初の予定よりも遅れた。

今後の研究の推進方策

抽出された職務満足度尺度の課題のカテゴリー化を進め学会誌に研究報告として投稿する。また、「看護師としての自己実現」を重視した働き方をできるか否かが就業継続に影響することが示唆されたことから、今後は職務満足度の要因の中でも「看護師としての自己実現」の具体的内容について検討していく。

次年度使用額が生じた理由

体調不良により研究の進捗が遅く、研究費の使用額が減額した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 計画的行動理論に基づく看護師の転職意思決定モデルの構築2019

    • 著者名/発表者名
      田中聡美、布施淳子
    • 雑誌名

      日本看護研究学会雑誌

      巻: 42 ページ: 787-802

    • DOI

      https://doi.org/10.15065/jjsnr.20190619057

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 病院に勤務する看護師の就業継続と職務満足度尺度に関する文献検討2019

    • 著者名/発表者名
      田中聡美、布施淳子
    • 学会等名
      第22回北日本看護学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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