本研究では深度判定困難な褥瘡を有する患者に対し、在宅でニーズが高まるポイントオブケアとしてのエコーによるアセスメント方法を開発し、深部組織の損傷の早期発見・治癒の実現を目指している。具体的にはエコーを用いた褥瘡のエコー画像判読支援ツールの開発と評価、エコーによる褥瘡の観察技術の看護師向け教育プログラム開発と評価を目的とする。 2019年度はエコーによる褥瘡の観察の教育プログラムのさらなる充実を図った。具体的には2018年度に開発したEラーニングに加えて、技術講習プログラム、受講者の自己学習プログラム、技術評価プログラムを開発し、一連の教育プログラムを一旦完成とした。Eラーニングは3時間程度、技術講習プログラムは5時間程度でエコーの初心者からでも学べる内容とした。2020年より看護師を対象にしたこの教育プログラムのフィージビリティの検証をスタートした。2020年3月時点で15名の看護師がEラーニングと技術講習プログラムの受講を完了している状況であり、今後はこれらの看護師の自己学習サポートを進め技術評価を行う予定である。また、受講者からのフィードバックをもとにプログラムを改善し、最終的な教育プログラムを完成させる予定である。2019年度はさらに、これまで収集したデータをもとに褥瘡のエコー画像判読支援ツールの開発に着手した。2020年度は判読支援ツールの開発を完了させ評価を行う予定である。
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