研究課題/領域番号 |
18K17431
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
菅原 啓太 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (60733615)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 看護技術 / 手浴 / 食事ケア |
研究実績の概要 |
本研究では、食前に実施する手浴(指先から手首までを湯に漬ける一連の行為)が生体に及ぼす効果を、自律神経活動や食事摂取量の観点から明らかにし、食事摂取を促すための新たな看護技術としての、手浴の有効性を検討することを目的としている。平成30年度は、健康な大学生を対象として、手浴が自律神経活動、唾液量等に及ぼす影響を明らかにすると共に、安全で確実な手浴方法(温度、時間)を検討することとしていた。 当初の計画では、被験者は、女子大学生のみを対象とすることを考えていた。しかし、月経周期が自律神経活動へ影響する可能性が考えられたため、より正確に手浴の効果を明らかにするために男子大学生のみを対象とすることとした。また、手浴方法は、石けんでの洗浄やマッサージ等を手浴中は行わずに、椅子に座った状態で、手首までを湯に10分間漬けるという方法を考えていた。しかし、臨床現場で実際に実施している手浴方法(手を石けんで洗浄し、湯に漬けるのは5分程度である)と乖離してしまうため、確実に実施できる手浴方法の再検討を行った。 被験者および手浴方法の再検討に時間を要したため、計画に多少の遅れが生じている。しかし、すでに新しい実験計画で、所属機関の倫理審査会の承認を受け、実験を開始しており、現在、9名の被験者のデータ収集が終了している。今後の予定として、20名程度の被験者のデータ収集を目指しており、引き続き、実験を継続していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
被験者および手浴方法の再検討に時間を要したため、計画に多少の遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
現在、実験が開始となっているため、引き続き被験者を募集し、データを蓄積していく。 平成31年度は、被験者を健康な高齢者とし、同様の手浴方法で実験を実施する予定である。現在行っている実験のデータ分析が終わり次第、次の実験に進めるように、倫理審査の準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
前倒し支払請求を行ったため、次年度使用額としてわずかに残った。平成30年度に、実験に必要となる物品は購入できたため、それを活用し、平成31年度に計画している実験を実施していく。
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