本研究の目的は、看護過程の事例展開に沿ったリアルな動画教材を用いたe-Learningの学習教材を作成することである。当初は、看護過程を展開することに重きを置いていたが、アセスメント部分において臨床推論を活用することが重要であると考ええ、臨床推論力を育成することを目的とした看護過程の事例展開に沿ったリアルな動画教材を用いたe-Learningの学習教材を作成することとした。そのための資料として、初めての臨地実習において看護過程の「アセスメント」と「診断」の部分についてどんなことを考えていたかの現状の把握と困難であったことについて明らかにした。対象は、初めて患者を受け持つ臨地実習を履修した3年生で看護学実習の単位取得が決定してから実施した。本研究の主旨を説明し協力を得られた2施設の看護学生にインタビューを実施した。その結果、【情報収集するための事前の土台作り】、【決められた視点から観察してみる】、【膨大な情報の中から必要なデータを探し出す】、【データに裏付けられた個別性のあるアセスメントをする】、【妥当な看護問題を抽出する】、【妥当な看護計画を立案する】、【根拠のある行動をとる】、【自分の行動を振り返り評価する】、【学生だから、オンラインだからと言い訳をする】、【臨床推論を現場に適用するために様々な制約に苦戦する】の10のカテゴリーが抽出された。
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