本研究では、業務開始前に電子カルテシステムを用いて看護師が実施する情報収集の方法と、収集した情報量に関する経験年数による違いを調査、分析した。 その結果、看護師の視線分析では、注視している情報項目は、「医師記録」、「看護記録」、「観察項目」、「医師指示」、「業務確認」は全ての看護師が注視していたが、「看護計画」、「他職種記録」の注視者は30%以下であった。また、情報収集時間の多くを占めたのは、システムの「操作時間」であった。さらに、収集した情報量を「患者情報把握得点」で評価した結果、全ての項目でベテラン看護師の平均点が高く、収集している情報量が多い項目は、「薬物療法」であることが明らかになった。
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