研究課題
本研究は「臨床看護師を対象とした科学的根拠に基づく実践のための教育プログラムの評価」(以下、プログラム)を行う研究であり、3年目は、教育プログラムで使用するEvidece-based Practice(以下、EBP)関連尺度を翻訳・評価し、介入研究を実施するために、以下を計画した。(1)EBP関連尺度の翻訳・評価:開発者より翻訳許可を得た。信頼性・妥当性の評価の一環で、看護学生・臨床看護師を対象に、日本語版に対する混合研究法を用いた内容妥当性の評価に関する研究を計画し、研究倫理審査の承認を得た。専門家によるエキスパートパネルを実施し、現在研究進行中である。(UMIN試験ID:UMIN00042375)(2)教育プログラムの見直し:COVID-19流行の持続に伴い、当初予定していた対面式での教育プログラムは実施できない見通しとなったことをふまえ、オンライン形式に対応した教育プログラムに変更することとした。それをふまえて、昨年度までに開発した教材を、看護学生が参加する少人数のグループを対象としたオンライン形式の教育プログラムに提供し、オンラインでの実現可能性を確認した。また担当講師は、本研究で開発した教育プログラムを用いて対面式で実施したデモンストレーションにファシリテーターとして参加した者が担当し、教育プログラムを担当できる講師の養成についても、確認することができた。また教材を追加開発し、臨床看護師を対象としたオンライン形式の研修に提供した。(3)研究成果物の公表:「根拠に基づく実践の教育的介入と教育の報告ガイドラインGREET」、本研究で行ってきた「日本の看護学生・看護師の高等教育における「根拠に基づく実践」の記述に関する文献レビュー」がオープンアクセスで公開された。他の研究成果についても論文投稿中である。
4: 遅れている
本科研申請時に計画した教育プログラムは、看護師を対象として対面で行う教育プログラムであったが、COVID-19の影響により、教育プログラムの実施方法を見直す必要が生じているため。
今年度の計画見直しをふまえて、次年度(4年計画の4年目)は、教育プログラムで使用するEBP関連尺度を完成させ、評価の一環で介入研究を実施する。具体的には以下を計画している。(1)EBP関連尺度の日本語訳について、引き続き、信頼性・妥当性の評価を行う。(2)オンライン形式での教育プログラムの実施とその評価を行う介入研究について、研究計画書を作成し実施準備を行う。ただしCOVID-19の流行状況を鑑み、研究協力機関との調整が継続的に必要な状況にある。そのため、複数の組織にヒアリングを行いながら、介入研究の実現可能性を高める研究計画を検討する。なお、対照群を設定した研究デザインは、研究協力機関との調整により検討する。(3)本研究の初年度・2年度までに行ってきた文献レビュー等の論文投稿を行う。
研究の遅れおよび変更により、予定していた研究費は翌年度の実施分で使用する.
すべて 2021 2020 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
国立看護大学校研究紀要
巻: 20(1) ページ: 36 - 42
10.34514/00000239
看護研究
巻: 53(5) ページ: 228 - 262
10.11477/mf.1681201768
巻: 53(3) ページ: 222 - 227
巻: 53(2) ページ: 152 - 153
10.11477/mf.1681201752
https://ebp-research.themedia.jp/