研究課題/領域番号 |
18K17457
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山口 大輔 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (60735182)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 抑うつ / コーピング方略 / 虚血性心疾患 / タイプDパーソナリティ |
研究実績の概要 |
3回目の調査である、退院9ヶ月目の無記名自記式アンケートの回収が終了した。そのため、入院時の虚血性心疾患患者が行っている特徴的なコーピング方略や、性格特性であるタイプDパーソナリティが、退院9ヶ月の抑うつと関連しているかの分析を行った。 その結果、虚血性心疾患患者が入院時に行っている特徴的なコーピング方略は「放棄・諦め」と「計画立案」であった。入院時に行っている「計画立案」のコーピング方略は、退院後9ヶ月後の抑うつと負の関連があったが、「放棄・諦め」のコーピング方略とは関連がみられなかった。また、入院時のタイプDパーソナリティと退院後9ヶ月後の抑うつとの関連もみられなかった。 CAD患者は「計画立案」よりも「放棄・諦め」を入院時に多く行っている。CAD患者の「計画立案」の採用の低さが、退院後の抑うつを助長させる可能性が示唆された。 そのため、入院中に、「計画立案」のコーピング方略が行えるように学習支援を行うなどの介入による抑うつへの影響の研究を行うことが今後必要であると考えられた。 現在、上記の内容を論文として発表するための準備を行っている。それと同時に、虚血性心疾患患者に「計画立案」の学習支援を行うための研究計画を立案している。今後はCOVID-19の状況をふまえて、介入研究を実施する予定であったが、患者数が増加しているため、研究は中断している。今後も研究協力病院や研究協力者と相談を行い、研究が行えるようにしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症予防のため、介入研究が一時中断しているため。
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今後の研究の推進方策 |
介入研究の許可が出た時点で、介入研究を再開する予定である。ランダム化比較試験以外の研究方法での介入も考慮し、研究を遂行したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会での発表と、介入研究の中断のため、次年度使用額が生じた。令和3年度は論文作成のための費用に使用する。また、COVID-19の状況により、介入研究の継続が可能な場合は、研究実施費用として使用する。
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