本研究の目的は、リンパ浮腫の進行に伴って生じる組織の線維化に対し、それを未然に防ぐためのケアを開発することである。 リンパ浮腫モデルラットを作成し、浮腫肢の皮下組織に圧測定カテーテル(Millar)を用いて組織の圧測定並びに徒手ドレナージや圧迫療法を行った際にどれほどの圧が生じているかを測定した。 測定値に多少のばらつきはあるものの、やや高めの圧迫を加えないとリンパは流れないことが明らかとなった。このことは、現在リンパドレナージの主流となっている優しいドレナージ方法とは異なっている。しかし、強い圧を長期的に継続して加えていくことにより、リンパ管や組織に与える影響については調べることはできなかった。
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