研究課題/領域番号 |
18K17459
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
赤松 公子 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (40346664)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | しびれ / 評価 / 日常生活動作 / 擬音語・擬態語 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、しびれの性質や程度を区分できる詳細な評価方法を確立し、しびれのガイドラインを作成することである。本申請期間中の研究目的は、糖尿病患者を対象として、しびれのあるもの、足のみにしびれのあるもの、手足にしびれのあるものに分け、しびれ感覚、日常生活動作について比較検討することである。 近年、増加している糖尿病の合併症である末梢神経障害を評価する指標が整備できれば、しびれのケアを評価でき、患者の苦痛を知る一助となる。 平成30年度には、しびれの性質を明らかにするために「ジンジン」「びりびり」など、測定に用いる擬音語・擬態語の項目の検討を行った。また、しびれた時に不自由になる日常生活動作の検討を行った。末梢神経障害を評価する際には種々の検査を組み合わせて行うことが重要とされているため、計測機器および方法の再検討を行った。調査で用いる機器は、触圧覚の評価としてSemmes Weinstein-monofilament(酒井医療KK)、振動覚の評価として音叉(C128 タカセ医療器)、痛覚の評価として、アルゲジオメーター(インタークロスKK)、PAIN VISION(ニプロKK)とした。 得られたデータは統計学的手法を用いて分析を行うため、得られたデータを安全に取り扱うためにパーソナルコンピュータ、統計ソフトを購入する等、研究環境を整えた。また、協力病院の医師や看護部と連絡調整を行った。効率よく調査を終了できるように、初めて使用する機器であるPAIN VISIONの取り扱いに慣れること、一連の調査をスムーズに終えることができるように練習を行っている。研究計画は、研究者の所属機関、協力病院の倫理審査委員会の承認を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究、文献、専門家の意見を参考に、しびれの性質を測定する調査項目として擬音語・擬態語の中から表現語、しびれによる生活の不自由さを測定する日常生活動作を選定することができた。選定した質問項目に、属性、しびれの部位と程度を測定する質問項目を加えて質問票を完成させた。調査に用いる計測機器の再検討を終えて、研究計画書を作成し、研究倫理審査委員会の承認を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年4月に研究倫理審査委員会の承認を得ることができた。今後は、初めて取り扱う機器に慣れること、全ての調査を患者のベッドサイドで予定時間内に終了できることを目標に事前準備を行う。本調査は、該当患者への研究協力依頼後、事前説明を行い、同意のえられた患者の希望日に行う。 平成31年度は、調査を実施、国内外の研究者との交流を図り、今後の研究の発展に努める。平成32年度は、調査を継続するとともに、結果の公表に向けた準備を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
専門家の助言のもと、計測機器および方法を再検討した。糖尿病性末梢神経障害を客観的に測定する機器として、PAIN VISION(知覚・痛覚定量分析装置)のほうがサーモグラフィ(皮膚表面温度測定機器)より有用であると考えて計測機器の購入を変更した。、 余剰となった費用で、国内外の研究者と交流を図り、今後の研究の発展に努める。
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