研究課題/領域番号 |
18K17464
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研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
古澤 幸江 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師(移行) (80813493)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 情動知能 / リーダーシップ / 看護管理者育成 / チェックリスト / プログラム開発 |
研究実績の概要 |
本研究は情動知能的なリーダーシップ行動を高めるために、研究代表者(古澤,2017)が作成した「リーダーシップ自己評価チェックリスト」(以下チェックリスト)を活用し、新たな看護管理者育成プログラムを開発することを目的とし取り組みを始めた。平成30年度は、研究対象者にインタビュー調査とチェックリストの自己評価を3ヶ月毎に実施した。令和元年度は研究対者を対象とした検討会を開催し対象の意識の高まり・行動の変化を確認した。また研究の成果について中間報告を実施した。令和2年度はチェックリストの自己評価の結果を分析した。分析結果は、①看護管理者に、チェックリストを活用し繰り返し自己評価を実施することで、情動知能的リーダーシップ行動項目の得点は上昇する。また繰り返し自己評価することで、情動知能的リーダーシップ行動のみならず、管理的リーダーシップ行動項目の得点も上昇することが明らかになった。②チェックリストの自己評価により対象者のリーダーシップ行動項目の得点が上昇するため、施設全体のリーダーシップ行動の得点の上昇につながり、さらに施設全体のリーダーシップスタイルのバランスもよくなることが明らかとなった。(チェックリストによる情動知能的リーダーシップ行動の発揮の一考察として、研究学会誌に投稿した。)さらにインタビュー調査とチェックリストの自己評価の結果を統合し分析した結果においても③看護管理者に、チェックリストを活用し繰り返し自己評価を実施することで、情動知能的リーダーシップ行動の得点は上昇する。④チェックリストの活用は、リーダーシップ行動項目への意識の高まりや行動の変化に繋がることが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和元年度までの現地で実施する取り組みは、予定通り実施できた。令和2年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、本務等の業務負担が増大し、研究の分析作業に捻出する時間確保が困難な状況があり、チェックリストの自己評価の結果とインタビュー調査の結果を統合し、分析する作業が遅れぎみである。令和3年度は、チェックリストの自己評価の結果とインタビュー調査の結果を統合し、分析作業を中心に進め具体的なプログラム開発と研究成果の報告を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者17名のインタビュー調査の結果(4回分)の情動知能的リーダーシップ行動項目に対する意識の高まりや行動を質的に分析し、その変化をみる。その結果をチェックリストの自己評価の結果(4回分)と統合する。統合した結果から、具体的なプログラム開発と研究成果の報告を行う予定である。令和3年度も新型コロナウイルス感染の収束の兆しがみえない中での作業となるため、計画的に研究取り組みの日程確保を行い進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
分析作業や論文執筆作業等で参考にする文献の購入・取り寄せや、国内外の学会・研究会で情報収集や発表する旅費に使用する。
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