研究課題/領域番号 |
18K17467
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
工藤 剛実 東北文化学園大学, 工学部, 准教授 (90780362)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 診療看護師 / 褥瘡部の処置 |
研究実績の概要 |
本研究は、診療看護師が行う特定行為である「褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去」について、褥瘡組織以外の組織を切開したときに疑似出血する機能を有する褥瘡デブリモデル「EXSURG.」を用いて、診療看護師による褥瘡部の処置を実践した視聴覚教材を制作し、制作した視聴覚教材を使用して褥瘡ケアWorkShopを開催して診療看護師の褥瘡ケアスキルが維持されるかを評価することを目的としている。 これまでに、2019年8月に開催された東北NP研究会第4回学術集会において褥瘡処置スキルの確認と維持を目的とした対面によるWorkShopを開催し、褥瘡デブリモデル「EXSURG.」の機能評価と映像教材作成のためのプロセス確認、DESIGN-Rを用いた褥瘡の評価を実施した。結果として、DESIGN-Rの講師の得点と参加者の得点に差異が見受けられたが、WorkShopの最後に実施したアンケート結果からは、褥瘡ケアスキルを確認することが出来たとの回答を得た。これらの結果については、2020年に開催された第5回日本NP学会学術集会にて報告した(診療看護師による診療看護師のための褥瘡処置WorkShopの開催について)。 今後は診療看護師を対象として、講師の対面によるWorkShopと視聴覚教材を使用したWorkShopを同時並行で開催して、褥瘡ケアスキルに差異が見られないかを評価し、結果を公表する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度に蔓延した新型コロナウィルス感染症による緊急事態宣言やその後の感染拡大により、視聴覚教材作成の協力を依頼していた診療看護師の院外活動の制限により視聴覚教材の撮影できない状況が続き、研究期間の延長を申請せざるを得ない状況となった。 また、診療看護師向けの褥瘡ケアWorkshopについても、新型コロナ感染拡大により対面による開催が困難であり、本研究を継続することが困難な状況が続いた。 そのような中で、2022年度は新型コロナウィルス感染症が一時的に小康状態となる期間があり、診療看護師の協力を得て褥瘡ケアの撮影ができた。一方で、診療看護師向けの褥瘡ケアWorkshopについては、小康状態となった期間中に少人数での開催を打診していたが、再び感染者数の増加し、開催することができなくなってしまった。 2023年度については、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置付けられたことから行動制限が無くなり、11月に褥瘡ケアWorkshopを開催することで準備をを進めている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年11月に診療看護師による褥瘡ケアWorkshopを開催することが決定しており、それまでに、作成した視聴覚教材の再編集を行う予定である。また研究計画全体の見直しを行い、研究倫理委員会等への再申請を行う予定である。 2023年度末には研究結果をまとめ、翌年度には研究成果を公表できるようまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度当初、予定していたWorkshopが新型コロナウィルス感染拡大の影響により開催することができず、講師料相当額が未執行となった。今年度は11月に褥瘡ケアWorkshopの開催を予定しており、残額は執行可能と考えている。
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