• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

組織学的評価に基づくパーソナライズな耳介矯正装具の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K17471
研究機関金沢医科大学

研究代表者

宮永 葵子  金沢医科大学, 看護学部, 講師 (80782367)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード先天性耳介奇形 / 耳介矯正装具 / 耳介軟骨
研究実績の概要

本研究の目的は、折れ耳や埋没耳などの先天性耳介奇形を矯正するための安全で安心な耳介矯正装具を開発することである。2019年度は可塑性樹脂を使用し、耳介部を彎曲させた場合の組織への影響を検証した。2020年度は生後4~20週齢のウサギを対象に、耳介部を彎曲固定させ、固定解除後の耳介角度の変化を調査した。これらの結果から、耳介部を彎曲させることにより、軟骨が肥厚し周辺組織の血管数が増加すること、幼若なウサギにおいては彎曲解除後3週以降には元の角度に戻ることが明らかとなった。2021年度は幼若なウサギの彎曲部の組織学的変化を調査した。実験方法:雄性白色家兎6羽を使用し、3羽は1週間彎曲群(n=5彎曲、n=1コントロール)、3羽は2週間彎曲群(n=5彎曲、n=1コントロール)とした。実験群は耳介部を外向きに彎曲させた状態で可塑性樹脂を用い固定し、コントロールは何もしなかった。組織採取には、致死量のペントバルビタール静注による心停止後、耳介部を切断し、検討組織を採取した。組織はホルマリン固定後、パラフィン包埋して切片を作成し、ヘマトキシリン・エオジン染色、CD31抗体を用いた免疫染色を行った。本研究は金沢医科大学動物実験委員会の承認(2020-62)を得て実施した。評価方法は、染色された組織切片の軟骨膜周辺組織をデジタル撮影し、軟骨厚、皮下組織厚、表皮層厚、血管数を測定する。今後、耳介軟骨の研究に精通する研究者のアドバイスを受け、測定を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウィルス感染症対策により動物実験が実施できない時期もあり、研究を中断していいたため。

今後の研究の推進方策

組織染色したデジタル画像の測定、分析を継続し、結果を示す。2019年度、2020年度の実験結果から、耳介矯正装具に適した素材が明らかになっため、臨床医のアドバイスを受け、試作品を作製する。その後、健常人、健常幼児に試作品の耳介矯正装具を装着し使用感を調査する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染症対策により動物実験が実施できない時期があったため、当初の予定より試薬や実験器具の購入が少なく未使用額が生じた。2022年度は、分析のための試薬、耳介矯正装具作成のための物品、学会参加費、論文翻訳料に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 耳介矯正装具に関する基礎的研究 -ウサギ耳介部の彎曲固定による組織学的変化-2021

    • 著者名/発表者名
      宮永葵子、宮永亨、紺家千津子
    • 学会等名
      第30回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi