看護師不足を背景に、看護職員確保は喫緊かつ重大なわが国の課題である。潜在看護師はその数の多さから再就業が大いに期待され、復職支援対策も強化されているが、臨床現場からは経験者を迎え入れることの難しさも指摘されている。 本研究は、各看護単位(病棟)の管理者とスタッフがどのような組織風土を作り出していて、潜在看護師をどのように受け入れているのかを研究課題の問いとするものである。 看護管理者やスタッフの潜在看護師を受け入れる組織風土や、潜在看護師が臨床現場で行っている経験学習の状況を明らかにし、潜在看護師の復職促進とともに定着率を高めるための支援対策を取りまとめる研究を当初計画していた。 しかし、自身の研究時間確保に問題が生じたことと、新型コロナ感染症の影響で疲弊・混乱する研究施設に研究協力を依頼すること自体が困難であった。そのため、本研究の当初計画通りの新たな研究を進めることができず、文献検討と申請者が今まで行ってきた潜在看護師関連の研究をまとめることにとどまった。
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