肥満症や2型糖尿病の患者の多くでは、高カロリーや高脂肪の食事への依存性が生じていると考えられている。この依存性は、脳内報酬系の反応性が亢進しているため引き起こされることが知られている。しかし、ヒトにおいて脳内報酬系の反応を行動として評価する系は確立されていない。そこで本研究は、遅延報酬割引を用いて摂食行動における衝動性を評価し、肥満者の内臓脂肪量と食行動における衝動性の関連を検討することを目的に実施した。 その結果、今回作成した遅延報酬割引の測定法と内臓脂肪量に有意な関連は見られなかった。しかし、正常BMIであるにも関わらず、内臓脂肪が蓄積している対象者では関連がある傾向が見られた。
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