研究課題
若手研究
本研究は、自己血採血時の自律神経活動に影響を与えるリスク因子を明らかにし、リスク因子と自律神経活動、循環動態変動との関連性を明らかにすることを目的とした。対象は、貯血式自己血輸血を受ける術前患者とし、自己血採血中に血圧と心電図を測定し心拍変動周波数解析を用いて自律神経活動を評価した。その結果、グリコアルブミン値と自律神経活動の変動に相関性を認め、自律神経活動の変動の大きさが血圧の変動に相対的に影響を与えていることが確認された。
臨床看護学、基礎看護学
心拍変動解析による自律神経活動の評価は非侵襲的であり、血圧や心拍数のみならずこれらの生理学的指標を加えたアセスメントを循環管理におけるケアに生かすことは、自己血採血を行う患者の安全確保、円滑な周術期管理を行うことに貢献できると考える。また、自己血採血のみならず、病院外での献血の場において安全に血液事業を進めることにも応用できる可能性がある。