研究課題/領域番号 |
18K17493
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
前澤 美代子 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (00413211)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | がんサバイバー / サルコペニア / リハビリテーション / 栄養 / 看護介入 |
研究実績の概要 |
がんサバイバーのサルコぺニアの実態を調査するための基礎資料として、国内外の文献から情報収集及び研究方法の分析を行った。がんのサルコペニアは栄養状態の悪化や筋力低下をまねき、がん治療を中断せざるを得ない状況である。これは、日本のみならず、海外でも同様であり、サルコペニアを予防することが、がんの積極的な治療の継続を可能にし、就業とがんの闘病の両立、延命に大いに貢献できるものであると示唆を得ることができた。北米のがんサバイバーのための運動栄養プログラムについて、現地の看護師の協力を得て調査した。サンフランシスコにあるUCSFメディカルセンターでは、プログラムの洗練を行いながら、がん専門の運動療法士とがん専門の栄養士により個別的な介入を実施していることが把握できた。がんサバイバーの生活は栄養と運動だけでなく、精神的な活動も含まれるため、看護師による情緒的支援や生活指導が課題となっていることが分かった。 さらに、2019年3月18日から23日の6日間に、香港のプラムビレッジにおけるマインドフルネスのプログラムに参加した。がんサバイバーの運動療法には、呼吸法と身体活動のバランスが重要であることがわかった。マインドフルネスの呼吸法やウォーキングは本プログラムの基盤として検討していく予定である。また香港では、がんサバイバーのための支援施設であるマギーズ香港も見学することができ、実際に活用されているサバイバーの方の語りを聴くこともできた。患者支援のプログラムや注意点などの知識を得ることができ、今後の研究を促進させる内容であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究スケジュール通りに調査は進んでおり、さらにプログラムの開発の基盤となる要素も検討できた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り、北米の運動栄養プログラムへの参加を検討する。同時に文献検索や北米以外の海外の状況も情報収集を継続していく。また、がん患者のサルコペニアの実態調査を行い、プログラム内容の策定を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収取を自分で入力し整理したため、謝金が発生しなかった。
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