研究課題/領域番号 |
18K17493
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
前澤 美代子 山梨県立大学, 看護学部, 准教授 (00413211)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | がんサバイバー / サルコペニア / リハビリテーション / 栄養 / 看護介入 |
研究実績の概要 |
がんサバイバーのサルコペニアの実態とサバイバーのサルコペニアに関連した身体症状のとらえ方および対処について調査するための基礎資料として、国内外の文献から情報収集を行った。また、本研究方法の検討を行った。がんのサルコペニアが発症すると、栄養状態が低下し、補液を増やしても、がんサバイバーの体重の増加にはならず、エネルギーが消耗していく。エネルギーの消耗は、がん治療の中断やがんと就業の両立を中断せざる負えない状況は日本も欧米も変わらないことがわかった。昨年度は、エネルギーを活用しながら適度に休息を促す「マインドフルネス」研修に参加し、呼吸法や身体活動、心の状態への気づきなどを学んだ。呼吸法と身体の動かし方、心の動きに着目することががんサバイバー自身の観察力(セルフモニタリング)を高めることになるような看護介入をプログラムに位置付けた。また、がん専門の栄養士によるアプローチとがん専門のトレーナーによる運動プログラムを体験するために2020年3月1日から3月8日まで、シアトルにおけるがんサバイバープログラムの視察予定であった。しかし、新型コロナウイルスの影響で、シアトルの病院施設から日本人の受け入れを拒否されたため、視察が中止となった。このため、再び文献からシアトルおよび欧米のプログラムの概要を把握し、抗がん剤や放射線療法の副作用による味覚異常の特徴とアプローチ方法の設定、看護介入の具体的な内容も含め、今後の調査研究に生かす予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進んでおり、がんサバイバーのサルコペニアの実態、困難と対処についての研究計画が立案できた。中止となったシアトル研修は再度計画しており、プログラムの洗練と評価に生かす予定である。
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今後の研究の推進方策 |
北米のがん専門の栄養士の介入やがん専門のトレーナーの介入を調査する。同時に、がんサバイバーのサルコペニアの実態調査とプログラムの作成を行う。再び、シアトルのがんサバイバープログラムへ参加し、プログラムの評価と洗練を行い、修正したものを、日本のがんサバイバーに介入していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年3月1日から米国シアトルにおけるがんサバイバープログラムに参加予定であったが、新型コロナウイルスの影響で、シアトルの病院施設から日本人の立ち入り禁止命令があり、中止となったが、次年度も2021年2月28日から同じプログラムの視察を計画している。
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