皮膚は加齢によって乾燥し、様々な弊害を引き起こす。本研究は、客観的な皮膚乾燥の判定を目的として、栄養状態と角質水分量の関連性を調査した。 第一回目の調査は、高齢入院患者を対象として冬季に実施した。簡易栄養状態評価表の結果と、入浴前日の前腕および下腿の角質水分量の関連を検討した。結果として簡易栄養状態評価表と角質水分量の関連は認められなかった。また、角質水分量は環境の影響で変動するため入浴前日から4日間の前腕および下腿の角質水分量の推移を調査した。結果として、乾燥群に対する入浴後の保湿ケアは、前腕に対しては有効だったが下腿には十分な効果が得られず、保湿ケアの課題が明らかになった。
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