研究課題/領域番号 |
18K17532
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
浅川 翔子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 助教 (50804118)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 外国人患者 / 看護師 / 異文化 / 救急外来 / 支援ツール / 要因 |
研究実績の概要 |
国際化に伴う外国人患者の増加により、救急外来に勤務する看護師の外国人患者対応数の増加が今後見込まれる。そこで、救急外来に勤務する看護師の外国人患者への対応能力や既存資源の活用状況と活用の阻害要因を分析し、既存資源の活用における課題を明確化させることで、既存資源の効果的な活用方法の検討と、既存資源を応用した外国人患者対応支援ツールの開発する手がかりとなり得ると考え本研究を遂行している。 平成30年度は、本研究の示唆の一つとなり得る異文化に関する研究について分析と考察を行い、国際学会で発表を行った。加えて、文献検討ならびに本研究テーマに関連する国内・国外の学会への参加、海外の医療機関の視察と医療従事者へのヒアリング、交流者とのディスカッションにより看護師を含む医療従事者の外国人患者への対応能力や対応状況に関する情報収集を行い、看護師を対象とした質問紙調査の質問項目を検討した。また、国内の救急外来に勤務する医療関係者や国内外の有識者からのヒアリングを実施し、外国人対応の現状と課題についての情報を収集を行い、開発する支援ツールの内容について検討を行った。現在、看護師への支援内容の一部となり得る内容について海外の団体の許可が得られたため、有識者の助言を得ながら開発中である。また、救急外来に勤務する看護師の外国人患者への対応能力と、対応を支援する既存資源の活用状況、活用の阻害要因についてデータ収集を行うための準備および調整を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
情報取集に関しては概ね順調に進めることができた。一方で調査には至っておらず、データ取集可能な施設の選定ならびに決定に期間を要したこと、ならびに研究者の異動に伴う倫理申請の遅延により、当初予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本プロジェクトの2年目にあたる本年度は、対象施設ならびに医療従事者の外国人患者対応に関する調査から得られたデータ分析の結果より、課題を抽出し開発に向けた検討をおこなう予定である。実施予定の調査については現在倫理申請中であり、承認が得られ次第データを収集していく。ツールの開発も並行して取り組んでおり、引き続き得られたデータを元に検討を進める。また、本研究のベースとなる研究の論文投稿に向けて準備中であり、引き続き進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度では、質問紙調査に至らなかったため、「質問紙調査に要する物品」や「データ収集・整理等を行うリサーチアシスタントの雇用」の支出が少なかった。 次年度は、調査に要する「データ収集・整理等を行うリサーチアシスタントの雇用」、「調査項目ならびにツール作成や分析に用いる文献取り寄せ費」、「翻訳などのツール開発費」、「極的に海外からの情報を取り入れる、ならびに発信する」のための費用として本年度繰り越し研究費を使用予定としている。
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