研究課題/領域番号 |
18K17537
|
研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
北村 佳子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (20454233)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | がんサバイバー / スピリチュアリティー / 看護師 / 外来看護 / 支援モデル |
研究実績の概要 |
本研究は、外来通院中のがんサバイバーのスピリチュアリティを支える支援モデルの構築を目指す。まず、2019年度は、がん看護に携わる看護師を対象にスピリチュアルケアに関する講座と演習を含んだ研修会を開催し、研修効果を評価した。2020年度は、外来通院中のがんサバイバーのスピリチュアリティを理解するため、The European Organisation for Reseach and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire Spiritual Well-Being (EORTC QLQ- SWB)32尺度で測定した。さらに、がん看護を専門とする看護師8名からケア時の在り方を現象学的アプローチにより探り、スピリチュアルケアのあり様にせまった。研究遂行上、開催した研修会では参加者確保に困難を生じたり、コロナ禍により研修会開催やデータ収集を十分におこなうことができなかった。 当初の研究計画では外来がん看護に携わる看護師に対し質問紙調査と非構造化面接を予定していたが、その対象とデータ収集方法を変更して実施した。また、コロナ禍により十分な対象者数を確保できなかったため、対象は水準の高いがん看護実践できる看護師に変更し、記述化することでスピリチュアルケアのモデルを作成することとした。外来通院中のがんサバイバーに対し、スピリチュアリティとスピリチュアルペインを質問紙調査で調査を予定していたが、対象のスピリチュアリティを理解するために国際的に信頼性妥当性の検証されたEORTC QLQ- SWB32を用いて、データ収集時の質問紙を変更した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査1、外来がん看護に携わる看護師に対し質問紙調査と非構造化面接を予定していた。しかし、対象とデータ収集方法を変更した。理由は、コロナ禍により十分な対象者数を確保できなかったためである。対象は、看護師として5年以上のがん看護実践経験を持ち、日本看護協会が定める600時間以上の認定看護師教育を修め、資格を有した看護師で、高度化しがん専門分化が進む医療の現場において水準の高い看護を実践できる看護師を対象に変更し、非構造化面接を実施し、今後分析することで、スピリチュアルケアのモデル化に目指す。 調査2、外来通院中のがんサバイバーに対し、スピリチュアリティとスピリチュアルペインを質問紙調査で予定していた。しかし、データー収集に用いる質問紙を変更した。理由は、国際的に信頼性妥当性の検証されたEORTC QLQ- SWB32を用い、対象のスピリチュアリティを理解するためである。 最終年度では、調査1、2の分析結果をもとに、外来通院中のがんサバイバーに対するスピリチュアリティを支える支援モデルを検討、提示していく。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度である次年度は、外来通院中のがんサバイバーに対するスピリチュアリティを支える支援モデルを検討、提示していく。調査1によって得たがん認定看護師を対象にした現象学的アプローチによる調査結果を今後分析し、スピリチュアルケアのモデル化する。また、調査2によって得た外来通院中のがんサバイバーに対する質問紙調査結果を解析し、対象のスピリチュアリティを理解する。調査1によって見出した支援モデルに対し、調査2の結果を踏まえ修正を加え、がんサバイバーのスピリチュアリティを支える支援モデル作成へと目指す。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究計画として、開催した研修会では参加者確保に困難を生じたり、コロナ禍により研修会開催やデータ収集を十分におこなうことができなかった。そのため、謝礼品、外注費(データ入力)の支出が行えなかった。また、参加予定の学会がオンライン開催となり、旅費を支出しなかった。生じた次年度使用額は、学会参加費、英文校正料、別刷り代に使用予定である。
|