研究課題/領域番号 |
18K17540
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研究機関 | 姫路獨協大学 |
研究代表者 |
山下 哲平 姫路獨協大学, 看護学部, 講師 (50780871)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 看護学 / 看護技術 / リハビリテーション看護 / 慢性期看護 / 振動 |
研究実績の概要 |
本研究は、手の平で直接身体に触れて振動を与える看護技術の定量的測定を目的としている。 現在までの調査と検証で得られた知見は大きく別けて2点である。1点目は「技術の振動の周波数」である。加速度計を用いて周波数の調査を行い、本技術の振動周波数が8.3±1.9Hz(超低周波)であり、「技術習得してからの期間」と周波数に正の相関がみられた(技術習得してからの期間が長い程、周波数が高い傾向)。2点目は「ケアが生体に与える効果」である。高齢者を対象に、「用手微振動法によるケア(意識的に振動を与える)」と「振動のない触れるケア(本技術と同一方法で行うが身体に触れるだけで振動を発生させない)」とを比較し、心拍変動の解析による自律神経検査機器と筋硬度計を使用し検証した。現在分析中であるが、本技術は筋硬度を低下させ、交感神経を高める可能性が示されている。本研究過程として、①「各種機器の選定」、②「機器を用いた事前テスト」、③「予備試験」、④「本試験」、⑤「得られた結果の解析・検証」としている。現在までに①「各種機器の選定」として、複数の生体情報を同時に計測機 器の中から本研究に合ったものを選び、脳波、脳血流、皮膚電位、筋電図、加速度計(動作をみる)、心拍、指尖脈波(指先の血の様子をみる)などの測定機器 の調整を行った。また、得られたデータを解析するソフトとして、脳波の解析、心拍変動の解析なども選定し、整えた。さらに②「機器を用いた事前テスト」にあたり、測定の手順を確認して、研究計画の見直しを行った。試験の再現性確保の観点から、振動の定量化を目的とした振動刺激装置を作成し、検証を進めている。また機械的振動を振動計測機器にて外部から評価し、ターゲットとしている振動特性となるように調整を重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により研究活動以外のエフォート率が高くなり、本研究に割ける時間が減少した。また感染状況により施設への協力も困難となり、本来予定していた試験ができない状況下にある。現在、研究対象を含めた研究フィールドの再検討を行い、感染予防の観点から研究協力を得やすいプロトコルの見直しを行っている。
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今後の研究の推進方策 |
研究依頼する施設を病院、サービス付き高齢者住宅、訪問看護ステーションまで範囲を広げてアプローチしていく。また評価する看護技術の再現性を担保しつつ、振動刺激装置を使用した基礎研究の方向性でも進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の遅れに伴う、調査費用や消耗品購入の費用について繰り越す必要が生じたため。使用計画としては協力施設への訪問の出張旅費、感染予防関連の物品購入、学会発表の費用などを想定している。
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