研究課題/領域番号 |
18K17547
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
早狩 瑶子 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (30634711)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 妊婦 / 腰痛 / 助産師 / 姿勢 |
研究実績の概要 |
2018年度の研究では、申請当初に使用を予定していた機械が予算の関係で購入できなくなったため、他の測定方法へ変更する必要があり、これについて検討することから始まった。具体的には妊婦の脊柱アライメントの評価方法についてであるが、脊柱の数か所にマーカーを貼付してデジタルカメラにて撮影する方法を取り入れた。 次に、妊婦を対象とする前に、女子学生に妊婦体験モデルを着用してもらうことでモデル妊婦になってもらい、研究方法の妥当性や安全性について予備実験を行って検討した。その後、妊婦を対象に妊娠中期および後期に測定を予備実験として行ったが、妊婦の身体的負担が少なくなるような測定の具体的手順の変更など、改めて検討が必要な課題も生じた。また、妊娠経過に伴う腹部の増大によって、妊娠後期になると計画していたマーカー貼付部位の触診が困難になり、正確なデータの測定が難しいことなども明らかとなった。そのため、新たに自在曲線定規を使う方法も実施しているところである。さらに、研究者が実施する測定部位を正確に触診するスキルを向上させることも課題であるため、予備実験を継続して行っている段階であり、時間を要している。 また、当初は計画していなかったが、妊娠期の姿勢の変化を検証するにあたって、妊娠期特有のホルモンの影響がない状態、すなわち腹部の増大という物理的影響のみでの姿勢変化についても検討する必要性が考えられ、女子学生によるモデル妊婦を対象に経時的に測定する調査を新たに追加して行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
まず、当初使用する予定であった機械の値段が高額で購入できず、他の測定方法に変更する必要があった。本研究では妊婦を対象としているため、妊婦の身体的負担が少なく安全な方法で、かつ正確なデータを測定できる研究方法について予備実験を複数回行って検討しているが、予定よりも時間を要している。 次に、対象とする妊婦の確保が難しいことである。他の出産施設に協力依頼をすることになるが、元々研究者の研究フィールドではないため、コミュニケーションがとりにくい。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、研究協力者からの助言等を受けながら研究に積極的に取り組むことである。今後は予備実験や協力の得られる対象の確保などの準備が整い次第、速やかに本格的な調査を開始する。 次に、対象者数と調査時期について当初の研究計画からの変更を検討する。対象とする妊婦の症例数を20名程度とし、出産後の測定については対象の事情等も考慮しながら必要性について今後検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初に使用を予定していた機械を購入しなかったこと、また、具体的な研究方法の変更が必要となって検討に時間を要し、研究計画よりも遅れているために次年度使用額が生じた。 次年度ではデータ収集・分析に必要な物品の購入や研究協力者への謝金、学会発表のための旅費などに使用する予定である。
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