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2019 年度 実施状況報告書

児への侵襲を最小限とする分娩介助法での母親と新生児の健康状態評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K17553
研究機関福井大学

研究代表者

内江 希  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10782683)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード助産師 / 分娩介助手技
研究実績の概要

研究者の先行研究結果では、わが国の熟練助産師が実施している児への侵襲が最小限となる安全な胎児娩出法は、会陰や児には介助者の力は加えず、自然な陣痛と胎児自身の回旋力による出産を見守ることを明らかにした。しかし、自然な陣痛と胎児自身の回旋力による出産が、産婦と新生児の健康状態にどのような影響があるかを十分に証明した研究はほぼ認められない。そこで、本研究では、分娩第2期において、reassuring fetal status の状態にある母児を対象に、児の侵襲を最小限とする自然な陣痛と胎児自身の回旋力による出産での産婦と新生児の健康状態を評価することを目的とする。具体的には、児への侵襲を最小限とする分娩介助法を「well-being法」とし、助産学テキストどおりの通常の分娩介助法を「スタンダード法」として分娩後の母児データを評価する比較症例研究である。
令和元年度は、研究実施施設について、研究協力の依頼を行い、10施設の助産院と2施設の病院から同意が得られた。
研究対象は、1.分娩介助方法2.母親・新生児データ3.助産師のデータである。
具体的な児の侵襲を最小限とする分娩介助方法として、①正常な回旋であるかの確認をする。②努責感を意識的に逃す。③膣口を広げて児頭下降の誘導をしない。④第3回旋は肩が開かないよう顔を支え上げない。⑤肩甲娩出は陣痛によって娩出する。⑥前在肩甲娩出時は、頸部過伸展による上腕神経叢麻痺を予防するために無理に押し上げない。⑦児の鎖骨骨折を予防するために腋窩に指は挿入しない。⑧スパイナルショックを予防するために、ゆっくり娩出させる。とした。
研究者の勤務する大学の医学系研究倫理審査委員会、研究実施施設の倫理審査委員会の承認を得た。産婦・新生児データの収集は、研究実施施設の外来・病棟で本研究実施を、ポスター等で公表し同意を得るとし、不同意の妊産褥婦のデータは収集しない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでに研究対象施設からの倫理審査委員会の承認を得ており、対象助産師にも同意書を得ることができている。
現在、研究実施施設でのデータ収集を行っているところである。

今後の研究の推進方策

今後は、収集したデータを集計し、分析を行う予定である。
研究結果は、国内外の学会で発表する予定をしている。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大のため、調査実施の開始時期が遅くなった。
さらに、予定していた学会も延期となった。
これらにかかわる学会参加費、旅費、物品購入等の費用は、次年度に計上することとする。

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公開日: 2021-01-27  

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