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2021 年度 実績報告書

児への侵襲を最小限とする分娩介助法での母親と新生児の健康状態評価

研究課題

研究課題/領域番号 18K17553
研究機関福井大学

研究代表者

内江 希  福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (10782683)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード熟練助産師 / 分娩介助法 / 健康状態 / 母親 / 新生児
研究実績の概要

分娩介助技術に関して、会陰裂傷予防の観点から、分娩第2期の会陰保護は必ずしも必要ないと述べている(日本助産学会誌)。われわれは、助産所の熟練助産師が、児や会陰には介助者の力は加えず、自然な陣痛による出産を見守っている技術(watching法)を明らかにした。これらの方法は、助産学テキストとは異なる方法であった。そこで、本研究では、母児の出産を見守る方法を「watching法」、助産学テキスト通りの方法を「standard法」として、2群間での母児の健康状態を比較することを目的とした。
2019年6月から2021年3月の分娩症例303件を対象にした。「watching法」と「standard法」の2群間での分娩後の母児データを分析した。データは、助産録及びカルテから収集した。主要アウトカムは、会陰裂傷の有無、総出血量、アプガースコア、児の出生後の呼吸数、努力呼吸の有無とした。分析はSPSSVer.26 にてχ2検定、t検定、MannWhitneyU検定を行った。本研究は、研究者の所属大学研究倫理審査委員会の承認(承認番号20190010)を受けて実施した。
「watching法」151件、「standard法」152件であった。watching法の助産師の方が有意に年齢、経験年数、経験分娩介助件数(p=.001)ともに高かった。母体の総出血量、会陰裂傷の有無、アプガースコア、児の出生直後・1・2時間後の呼吸数、出生直後・1時間後の努力呼吸の有無では、「watching法」の方が有意に母児間の侵襲が少なかった。出生2時間後の児の努力呼吸の有無は2群間に差はなかった。
「watching法」は、経験豊富な熟練助産師の方が多く実施していた。「watching法」は、「standard法」に比べて、母体の出血量、会陰裂傷ともに有意に少なく、母児にとって優しい介助方法であるといえる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Watching法での分娩介助技術による母児の健康状態評価2022

    • 著者名/発表者名
      内江希、三反崎宏美、上澤悦子
    • 学会等名
      第36回日本助産学会学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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