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2018 年度 実施状況報告書

稀少な染色体異常症のある児と家族に向けた支援ネットワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18K17554
研究機関山口大学

研究代表者

沓脱 小枝子  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50513785)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード染色体異常 / 稀少疾患 / 遺伝看護 / ネットワーク / 家族会 / 難病
研究実績の概要

本プロジェクトは、稀少な染色体構造異常症に焦点を当て、「稀な染色体異常症のある児の家族がわが子を育てる中で必要とする支援にアクセスしやすくするためには、どのような方策を取る必要があるか」を、プロジェクト全体を通した研究の問いとしている。
その第一段階として、患者家族・看護職を対象とした調査を予定しており、2018年度には患者家族を対象としたインタビュー調査の内容を、M-GTA(修正版グランデッドセオリーアプローチ)の手法で分析した。これについて、国内のM-GTA研究会に参加し、様々な分野の研究者からインタビュー内容の解釈について助言を得る機会を得た。16名の母親からインタビューの協力を得た。家族は必要とする情報や支援を得るために、自発的に情報検索を行っているが、実際に求める情報へのアクセスを可能にするきっかけとして「専門職からの支援」、「ピアに繋がること」が存在することがわかった。母親が必要とする情報は、その子どもの状態により一律ではないが、母親がわが子を理解することにより、得られる情報・支援の中から必要なものを取捨選択することを可能にしていた。
看護職を対象とした調査についても、実施の準備を進めている。
第二段階として、第一段階での調査の結果を基に、稀少な染色体構造異常症への支援に関する勉強会を開催し、山口県地区における支援ネットワークの構築を目指している。2018年度には、国内で開催された(個々の染色体構造異常症の)家族交流会に複数回出席することができた。その中で勉強会を開催する上での家族のニーズや、多職種が協働するための方策など、勉強会を開催運営するための土台を検討する事ができた。さらに、支援を行う看護師をはじめとした専門職とのネットワークを広げることもできた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2018年度には看護職を対象とした調査も実施する計画であったが、調査を開始することができなかった。その点が当初の計画よりやや遅れていると考える。

今後の研究の推進方策

看護職(看護師、助産師、保健師)を対象とした調査を実施し、稀少な染色体構造異常症のある子どもの看護を実践する上で、「いかにして家族のニーズを捉え、育児の中で必要とする支援につないでいるか」を把握する。
家族および看護職を対象に実施した調査の内容を基に、稀少な染色体構造異常症の支援に関する勉強会を、今年度および来年度、継続的に開催する。

次年度使用額が生じた理由

看護職への調査のための通信料の代金について、2018年度に調査が実施できなかったため、使用できずに残高として残った。2019年度には、この助成金を使用して看護職を対象とした調査を実施する。
2019年度には、国際学会での成果報告を計画しており、その旅費として本助成金を使用する予定である。また、山口県地区での勉強会の開催を計画しており、その会場費用、講師招聘のための費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 看護教育における遺伝に関する教育の実際2018

    • 著者名/発表者名
      村上京子、沓脱小枝子
    • 学会等名
      日本遺伝看護学会第17回学術大会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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