研究課題/領域番号 |
18K17555
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
河本 恵理 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90718339)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 妊娠先行型結婚 / 父親役割 |
研究実績の概要 |
妊娠先行型結婚は母親役割獲得に大きな影響を与えていることが明らかになっているが、父親にもたらす影響は明確になっていない。そこで、本研究では妊娠先行型結婚をした父親を対象に質的研究を実施することにより、妊娠先行型結婚をした男性が父親役割に適応していくプロセスを明らかにすること、及び父親のケア・ニーズを明らかにすることを目的としている。 2021年度は引き続き、調査対象者のサンプリングと半構成的面接を実施した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、対面での面接調査が困難な状況が続いており、目標対象者数のデータを収集することができなかった。現在得られているデータを逐語録化し、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)法で分析するとともに、理論的サンプリングにより対象者のサンプリングを行っている状況である。 また、前年度に続き、実践的グラウンデッド・セオリー研究会(web開催)に参加し、分析手法の精度向上に努めた。 今後は、新型コロナウイルス感染拡大状況を考慮しながら、感染防止に努めて半構成的面接を再開し、データを収集する予定である。「父親役割への適応プロセス」についてはM-GTA法により分析する予定である。また、「父親のケア・ニーズ」については、面接データから父親のケア・ニーズを抽出し、コーディングしカテゴリー化していく。そして、妊娠先行型結婚をした父親独自に必要な支援方法を明確にする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
質的研究においてデータの信頼性を高めるため、目標対象者数を30名としているが、対象者のサンプリングに時間を要しているため。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、面接実施が困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、対象者のサンプリングを続け、感染防止に努めながら面接調査を実施する。そして、質的に分析し、妊娠先行型結婚をした父親独自に必要な支援方法を明確にする。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は調査対象者への面接件数が少なく、調査対象者への謝礼、逐語録作成費用が予定より少なかった。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、調査のための移動ができなかったこと、M-GTA研究会や関連学会がweb開催となったことなど、調査や学会等参加に伴う旅費が発生しなかった。次年度は、調査対象者よりデータを収集できる見込みであり、対象者への謝礼、逐語録作成費用として使用する予定である。
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